ブルーベリープロローグ 最終11位(ratio 1833)”メガネパゴス全力介護構築”

 SVからダブルバトルを始めました、miniと申します。先日開催された公式大会"ブルーベリープロローグ"で最終11位(ratio 1833)を達成しました。自身初の二桁かつリバティノート圏内順位であり、驚きと高揚感を味わいました。いい大人になっても、熱くさせてくれるポケモン及びダブルバトルには感謝しかありません。平時のランクマでは3-4桁をさまよっているので、身の丈に合わない成績ですが、振り返ってみると納得のいく構築ができたと思いますので、記事を作成致しました。お付き合いいただけますと幸いです。(以下、構築内容については常体で進めてまいります)

〇ブルーベリー環境の言語化と構築経緯

 パルデアプロローグ、キタカミプロローグに続く制限地方ルールであり、対面構築が強い(≒使用個体の制限からサイクル構築ではダメージレースで不利になりやすい)という考えを元に軸を考え始める。

 レギュFの解禁直前、直後の中、情報収集の過程で古代三犬()が

タイプや技、数値の面で強く、また苦手とするフェアリーアタッカー(主にハバタクカミ)がいないことからも強いと考えた。また、古代三犬とシナジーがある晴れパに注目し、剣盾時代から結果を残しているバナコーの並びを加えて軸を作成。禁止伝説級で強さが自明なテラパゴスを加えつつ、トリル要員と先制技対策を兼ねられるリキキリン、いかく、ねこだましワイドガード、格闘打点とこの環境で強い要素しかないカポエラーを入れた試作のパーティが完成した。

 普段からやりとりしているTN:MatchaさんとCTS-BO1のフレ戦を行った。まさかのバナコー軸ミラーでニヤニヤしつつも少々の自信をもって当時開催されていた仲間大会で試運転してみることにした。

 バナキリン/コータスパゴスを基本選出として上から眠らせたり、トリルふんかで荒したりとある程度想定通りの動きはできたものの、相手のテラパゴスがつらいという考えに至った。テラスタル時に天候をリセットされるため、晴れを維持するためにはコータスを温存するしかないが、そうすると後発の晴れアタッカーが削られる(ここではミナモ)かテラパゴスのテラスシェルが無償ではがれるという問題があった。最終的には晴れを自ら捨ててテラパゴスを選出するか、晴れ要員+キリンorカポエラーのようなテラパゴスなし選出をするかのように窮屈さが目立つ結果となり、仲間大会でのレートは1500維持が精いっぱいだった。

 

 上記のパーティを解散し、軸から見直すことにした。多くのプレーヤーが残しているように、インターネット大会の鉄則として範囲技を主体とすることで、択のリスク低減を図った。テラパゴスの専用技であるテラクラスターは命中安定かつ特殊範囲技、さらに全てのポケモンに等倍で入るという汎用性があり、まさに求めていた性能だった。しかし、いざダメージ計算を回してみると、特化メガネテラクラスターでもダブルダメージでほとんどのポケモンによくて2/3程度のダメージしか入らず、想像以上に火力不足だった。そこで、キタカミプロローグ時にも使用していたいたずらごころうそなき+特殊範囲技の構図にするべく、の軸とした。

 基本選出の残り2枠はとのシナジーがあるポケモンにしたいと考えた。優秀な耐性と数値、ふくろだたきじきゅうりょくのコンボが対テラパゴスに刺さる、テラパゴスよりも速い晴れ下エースとしてを続投した。@2については、汎用性のある、エースであるテラパゴスを筆頭に一貫してしまう格闘をいなすためのゴースト枠としてとした。

 こちらのパーティで仲間大会に潜ったところ、いくつかの気づきがあった。

・テラパゴス関連

①お互いにテラパゴスはほぼ選出される。

②テラパゴスを処理する以外の目的で一般ポケモンにテラスタルを切ることは基本裏目になる。

③テラパゴスの特性や火力の問題から、後発におかれ、死に出しで場に出るケースが安定して運用できる。

④最終盤面がテラクラスターの打ち合いになりやすい(≒最終盤面までに良い状態のテラパゴスを持ってきたプレーヤーが勝つ)

 

・自分の構築について

 + @1でほぼ選出が固定

ガオガエンの刺さりはそこまでよくない

(テラパゴスを筆頭に特殊環境であること、物理でもいかく無効勢やクリアチャームがあること、フレアドライブの仮想敵が多くなく、場持ちが悪くなってしまう、環境的にサイクルがしにくい)

③手動晴れに回せる手番が少なく、ミナモの火力が不足

ゴルーグは刺さらなかった

 

 以上の気づきから、の並びはそのままに、@1として適任となるポケモンを3体用意する方向とした。そのポケモンに求められる要素として以下のようなものを考えた。

・一般ポケモンにテラスを切れないと考え、元のタイプが優秀で場持ちがいい

・アタッカーであるの隣に並んだ時にシナジーが出せる

 以上を満たしながら、全体のタイプバランスを考慮しつつの続投、を導入。

最後に、選出率が著しく低くなったに変更して完成となった。

 

個体紹介

エルフーン

特性:いたずらごころ
性格:おくびょう
持ち物:おんみつマント
テラス:ゴースト(使っていない)
実数値:167(252)-x-106(4)-98(4)-106(84)-172(164+)
技:ふくろだたき / うそなき / おいかぜ/ アンコール

 

S:最速ニャオニクス抜き

HBD:残りで最大耐久

C:残り(結果的に使ってない)

 

 環境にエルフーンは多いと予想し、最速で同速勝負にするくらいなら明確な素早さラインを設けて残りを耐久に回したいと考えた。技スペースがとにかく足らず、攻撃技については、テラスシェルやタスキを割ってさえくれればOKと考えふくろだたきのみ。ドーブルジュカインに対してちょうはつがほしい場面もあったが、アンコールで拾えた試合もあり、特に反省点はなかった。

 

テラパゴス

特性:テラスシェル/ゼロフォーミング
性格:おくびょう
持ち物:こだわりメガネ
テラス:ステラ
実数値:171(4)-103-130(0)-157(252)-130(0)-150(252+)
技:テラクラスター / だいちのちから / あくのはどう / マジカルシャイン

 

最速CS

残りH

 

 本構築のエースであり要介護者。仲間大会での流行りはたべのこしやクリアチャームを持たせての瞑想型になっていたが、環境が回ってメガネでもやれるだろうと考え、メガネ型を使い続けた。火力面は先述の通りで、テラパゴス単体だと心もとない。テラクラスターを何回打てるかが重要で、S操作か、相手へのデバフ、ワイドガードでテラパゴスを介護した。調整については、耐久無振でもそれなりに高く、耐久に振っても確定数が変わらない場面が多いと考え最速にした。最終盤面でテラクラスターの打ち合いになることから最速は必須と思われた。技については、単体と範囲を切り替えられるテラクラスターのみで完結している。他の構築記事で、メガネ型であってもねごとやまもるなど散見されたのでそちらの方がよかったと思う。絶対選出かつ絶対テラスタル

 

ブリジュラス

特性:じきゅうりょく
性格:ひかえめ
持ち物:とつげきチョッキ
テラス:かくとう
実数値:197(252)-x-162(92)-168(60)-98(100)-106(4)
技:ボディプレス / ラスターカノン / 10まんボルト / ミラーコート

 

B:4段階up時にH4振りステラフォルムテラパゴスをボディプレスで確1

HD:特化メガネテラクラスターをダブルダメージで確定3発

C:H4振りエルフーンをラスターカノンで高乱数(93.75%)1発

S:同速意識

 

 本構築の切り込み隊長。相手のポケモンを裏のテラクラスター圏内に入れていくのが主な役割。素早さが中途半端といわれるが、このルールではおいかぜやエレキネットとの相性が良いところを評価していた。叩きじきゅうりょくが決まるだけで、対策のないパーティには2.5体持っていくほどの場持ちとパワーがあった。技構成について、ラスターカノンはキュワワーやマホイップ、エルフーンに触るのに必須。10まんボルトは主にアシレーヌファイアローに打ったが、やや火力不足。竜技の仮想敵があまりいなかったため直前でミラーコートに変更した。

 

オニシズクモ

特性:すいほう
性格:いじっぱり
持ち物:たべのこし
テラス:ステラ(使っていない)
実数値:187(252)-155(76+)-132(156)-x-155(20)-63(4)
技:アクアブレイク / はいよるいちげき / ワイドガード / まもる

 

HB:特化ゴリランダーのウッドハンマー高乱数(93.75%)耐え

HD:たべのこし込みで特化メガネテラクラスターをダブルダメージで高乱数3発

S:残り

A:残り

 

 最終盤面でワイドガードでテラクラスターから守るのが主な役割。主なフェイント持ち及び格闘打点に対してタイプ相性で有利を取っており、持ち前の耐久を生かして素直に殴っても強かった。また、ブリジュラスが削られたくないときに受けだしする際にも選出した。すいほうによる水技で最低限の火力がある点もよかった。はいよるいちげきは命中不安で、クリアチャームテラパゴスには無力出るため他の技の方がよかったと後悔している。

 

ガオガエン

特性:いかく
性格:わんぱく
持ち物:イアのみ
テラス:くさ(使っていない)
実数値:201(24)-135(0)-147(188+)-x-120(76)-80(0)
技:はたきおとす / とんぼがえり / ほえる / ねこだまし

 

レギュFからの流用個体で、調整はテンプレのもの。

 

 構築経緯でも書いたように、ブルーベリー環境で、ガオガエンはそれほど強くないと感じていた。その理由として、特殊環境である点、テラパゴスやブリジュラスと弱点が一貫している点、クリアチャームやおんみつマントによってねこだましや捨て台詞が裏目になってしまう場合がある点と思われた。そこで、特定の構築、個体に対するメタに寄せた技構成にすることで構築全体の完成度を高めた。具体的には、ドブべトン構築に対するほえるや、チョッキやしんかのきせきもちにささるはたきおとすが該当した。ねこだましの再充填も強いため、交代技は入れたい所だったが、捨て台詞ではテラパゴスが瞑想を積む余裕を与えてしまうためテラスシェルやタスキにさわれるとんぼがえりとした。持ち物はロトムと取り合ってしまったため混乱実を採用。

 

ロトム(ウォッシュ)

特性:ふゆう
性格:おくびょう
持ち物:オボンのみ
テラス:ゴースト(使っていない)
実数値:157(252)-x-127(0)-126(4)-127(0)-151(252+)
技:10まんボルト / エレキネット / おにび / かいでんぱ

 

最速HS

残りC

 

 最後に入ってきた枠。仲間大会で使われて非常に重かったので、採用したポケモン。テラパゴスよりもS種族値が1高く、最速にすることでテラパゴスの上からデバフをまくことができる。クリアチャームだったとしても、自分のテラパゴスよりもはやくエレキネットで相手のテラスタルを割ることができるので、大きく削りを入れて積む猶予を与えない動きが強かった。テラパゴスよりも速い電気枠としてはエレブーの採用率が高かった。差別点としてはおにびでブリジュラス等の物理アタッカーに対してもデバフを入れられるところと、タイプや特性による耐性が優秀であること、持ち物も含めて型が読まれにくいところにあるだろうか。おにび、エレキネットを重要な場面で全て当てた功労者であり、ロトムのおかげで今回の成績があると言っても過言ではない。結果的に今環境においては自分より上位のロトム使いはいなかった。

 

選出

ほとんどの選出

先発  + 何か

後発  + 何か

 

 横との相互シナジーを重視して組んでいたため、どんな並びになってもブリジュラスがある程度の削りを入れ、後発のテラパゴスがスイープする流れ。最終盤面がほぼテラパゴスVSテラパゴスになるため、選出~序盤で以下にアドバンテージを稼げるかを考え、なるべく受けだしが少なるなるような選出を心掛けた。また、テラパゴスのもちものがわかればプレイングのぶれが減るため、相手パーティの持ち物推定に意識を向けた。

 

VSドーブルベトベトン

先発  + 

後発  + 


 ほえるでベトベトンの退場をねらう。ドーブルに対してはエルフーンのアンコールで無力化したいが、きのこのほうしだと結局きつい。一度裏のアローラキュウコンにほえるふういんされてなすすべなく負けた。

 

最後に

 長文にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。今回の結果を受けて、自分の取り組みが少しでも良い方向に向かっているのではないかと思いました。勝っても負けてもダブルバトルが楽しく、学びを感じられているので、来月からの全国予選も許す限り頑張っていきたいなと思います。

 最後になりますが、ポケモンを愛する皆様とコミュニティのおかげでダブルバトルを続けてこられています。いつもありがとうございます。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

 

Special Thanks:TN Matcha(@Matcha2760)、FFの皆様